どう勉強する??漢字が覚えられない子

指導方法

日常会話や簡単な漢字の習得はできるのに、難しい漢字になるととたんに覚えづらくなる子がいます。漢字を覚えられない子は、やる気や学力の問題ではなく、見え方や捉え方に特性があることが多いのです。 このコラムでは、漢字を覚えられない子の特性をふまえ、漢字を覚えるための有効な勉強方法について説明をしていきます。

漢字を覚えられない子の特性

漢字を覚えられない子にとってできることと難しいこととはどのようなことでしょうか?筆者がみてきた生徒さんの例ではありますが、多くあてはまる特徴を紹介します。

難しい漢字の学習は苦手ですが、簡単な漢字や物の特徴を捉えること、さらに会話や音からの学習は問題ない子が多い傾向です。

それでは、苦手なことをみていきましょう。

漢字で困っている子は、漢字の細部は記憶に残りづらく、耳から入った音声にふさわしい漢字や漢字のパーツを思い起こすことに困難さを抱えていることがわかります。

どうやって漢字を覚えるの?

漢字を覚えられない子が抱える困難さを理解したうえで、どのように漢字を習得してゆけばよいのでしょうか?大切な5つポイントをご紹介します。

大きく書こう!

トメ・ハネ・ハライ、棒の数、向きや位置などを大きく書いて漢字の特徴をつかみましょう。

部首を確認しよう!

部首に注意できると、表したい意味に合う漢字を適切に書くことができます。

パーツを組み立てよう!

漢字はパーツがパズルのように組み合わされてできていることを理解しましょう。パーツの組み立てを絵描き歌のように作曲しながら覚えるのも効果的です。

音からも学ぼう!

音読みと訓読みを声に出し、耳で聞いて覚えましょう。聴覚優位のお子さんの場合、見たり書いたりするよりも口や耳を使って学習した方が効果的なこともあります。

使い方を身につけよう!

漢字辞典などを使って、覚えたい漢字を含む熟語を書いてみましょう。どのように漢字が使われているのか知ることで、漢字と身の回りの情報が結びつき活きた知識として定着しやすくなります。

漢字の学習といえばひたすら書いて覚える学習方法を思い浮かべる方は多いことでしょう。ひたすら書く学習方法が合っているお子さんはよいのですが、どうしても書いて覚えることがお子さんの認知特性に合わないこともあるのです。

細部を見えやすくした方が覚えやすい子、意味から入る子、パズルを組み立てるように字の構成を学ぶ子、音から学ぶ子、自分の知識と結びけられるとわかる子など、お子さん一人ひとりに学習法の特性があります。

5つの覚え方のいずれかがお子さん学習特性にフィットするため、覚えやすく楽しみながら主体的に漢字を勉強できるといえるでしょう。

漢字練習シートを使おう!!

筆者が漢字の授業を行うときには下記↓の練習シートを使用します。漢字を覚える5つのポイントが1枚のシートに配置されています。

筆者が別紙に大きく漢字を書き、生徒さんに書き写してもらいます。細部や読み方、パーツの配置などは生徒さんに口で言いながら書いてもらいます。覚えたい漢字を使った用例は、生徒さんと一緒に辞書を引いて調べます。

生徒さんは一様に楽しく主体的に漢字を覚えられています。書くだけでなく、口にだしたり、調べたり、自分の知識を結び付けたりして能動的に漢字を体得できています。

まとめ

漢字の習得が苦手な生徒さんの多くは、細部の特徴をつかみづらく、意味やパーツにまで気が回らないことが多く、自分の知識と漢字を結び付けづらいという特性が見受けられます。

お子さんは怠けているわけではなく、認知特性ゆえに漢字学習の困難さがあるのです。

プロの家庭教師は、お子さんが漢字を覚えづらい原因を的確につかみ、楽しく積極的に学べるように導きます。お子さんの漢字習得でお困りの方、楽しく主体的に漢字を勉強してほしいとお考えの方は、こちらよりお気軽にメッセージをお寄せください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました